2026/01/22 19:41

ナチュラルワインへの関心が高まる中で「オレンジワイン」という言葉を目にする機会も増えてきました。

白ワインとも赤ワインとも異なる個性を持ち、独特の色合いや味わいで知られるオレンジワインは、ナチュラルワインの流れとともに注目される存在です。
一方で、製法や味のイメージがつかみにくく「自分に合うのか分からない」と感じる方も少なくありません。

本記事では、ナチュラルワインの文脈からオレンジワインを整理しつつ、今選択肢に入れたいナチュラルオレンジワインをご紹介します。
基礎を押さえながら、自分の好みに近い1本を見つけるヒントとしてお役立てください。

ナチュラルワインの文脈で注目されるオレンジワインとは

オレンジワインは、白ぶどうを原料としながら、果皮や種とともに発酵させる造り方によって生まれるワインのスタイルを指します。
一般的な白ワインが果汁のみを使って仕込まれるのに対し、果皮を一緒に醸す点が特徴です。
この工程により、淡い黄金色から琥珀色、オレンジがかった色合いになることがあります。

この造り方自体は新しい発想ではなく、ワイン造りの歴史をたどると、古くから行われてきた手法のひとつとされています。
近年になって再び注目されている背景には、過度な人為的介入を控え、ぶどう本来の個性を引き出そうとするナチュラルワインの考え方があります。

添加物の使用を抑え、自然発酵を重視する生産者にとって、果皮ごと発酵させるオレンジワインは、その哲学と親和性があると考えられます。
そのため、ナチュラルワインを扱う場面でオレンジワインが並んで紹介されることも多くなっています。


ナチュラルオレンジワインに見られる味わいの方向性

ナチュラルオレンジワインの味わいは、ひと言で表現できるものではありませんが、いくつかの傾向が見られます。
果皮由来の成分が加わることで、柑橘類を思わせる香りに加え、ハーブやスパイスのようなニュアンスを感じる場合があります。

口に含んだ際には、軽やかさの中に奥行きや立体感が生まれることがあり、わずかな渋みを伴うケースもあります。
これは果皮や種から抽出されるタンニンによるもので、白ワインとは異なる印象を与える要因のひとつです。

ただし、すべてのナチュラルオレンジワインが同じ方向性になるわけではありません。
使用するぶどう品種や産地、果皮と接触させる期間の長さによって、香りや質感は大きく変わります。
その多様性こそが、ナチュラルワインとしてのオレンジワインを楽しむポイントといえるでしょう。

ナチュラルオレンジワインを選ぶ際の視点

ナチュラルオレンジワインを選ぶ際は「どれが正解か」を探すよりも、自分の好みに近い方向性を見極める視点が役立ちます。
オレンジワインは造りの幅が広く、スタイルによって印象が大きく変わるためです。

ぶどう品種から味わいの方向性を想像する
ぶどう品種は、香りや質感の傾向を知る手がかりになります。
アロマティックな品種を使ったものは香りが華やかに感じられやすく、軽やかな印象を持つことがあります。
一方、果皮の厚い品種では、口当たりに骨格を感じる仕上がりになる場合も見られます。

醸し期間の違いが与える印象
果皮と果汁を接触させる期間、いわゆる醸しの長さも重要なポイントです。
短期間の醸しでは、オレンジワインでありながら穏やかな口当たりにまとまりやすく、初めてナチュラルオレンジワインを試す方にも取り入れやすい傾向があります。
一方で、醸しを長めに取ったワインは、香りや味わいに複雑さが加わり、飲みごたえを感じる仕上がりになることがあります。

生産地や造り手のスタンスに目を向ける
ナチュラルワインのスタイルは、生産地の気候や土壌、造り手の考え方によっても左右されます。
どのような環境でぶどうが育ち、どのような意図で醸造されているのかを知ることで、ワインの個性がより立体的に見えてくることもあります。
ラベルや商品説明を手がかりに、造り手のスタンスを読み取ってみるのも、ナチュラルオレンジワイン選びを楽しむ方法のひとつでしょう。

専門家が選ぶ!今飲むべきナチュラルオレンジワインTOP5

ナチュラルオレンジワインは、その個性的な味わいや色合いから、ワインファンの関心を集めています。
白ワインや赤ワインと異なる造り方による複雑さや深みがあり、食事との相性も幅広いといわれます。
ここでは、ナチュラルオレンジワインを5つご紹介します。

・セミヨン・オランジュ 2023
フランス・シュッドウェスト産のオレンジワインです。
セミヨンという品種を使用し、エキゾチックで個性的な香りや、フルーティーな後味が感じられる辛口タイプです。

・シュナン・オランジュ 2023
シュナン・ブランを原料としたオレンジワイン。
シュナンならではの酸味と厚みがバランスよく感じられ、食中酒としても取り入れやすいスタイルといえます。

・ストリ・マラニ ルカツィテリ クヴェヴリ 2020
柔らかい酸味とシトラス系の果実の印象を感じさせるオレンジワイン。
じっくりと向き合いながら楽しみたい方にも選びやすいと感じられる1本です。

・ストリ・マラニ ムツヴァネ クヴェヴリ 2021
こちらもジョージアのクヴェヴリワインで、ムツヴァネ種を用いたオレンジワインです。
ピーチやアプリコットなど核のあるフルーツの香りに、スパイスのニュアンスも感じられる、芳香性に富んだ華やかな印象の味わいです。

・ドメーヌ・ポール・マス コーテ・マス オランジュ
フランス産のオレンジワインで、果皮由来の香りとフルーティーな味わいが楽しめるタイプです。
ライトな口当たりで、比較的親しみやすい印象があります。
オレンジワインのスタイルを試してみたい方にも向いています。

これらのナチュラルオレンジワインは、造りや品種の違いによって香りや味わいの印象が大きく変わります。
自分の好みに合いそうなタイプを選ぶことで、食事と一緒に楽しむ時間が豊かになるでしょう。

ナチュラルオレンジワインの楽しみ方と料理の合わせ方

ナチュラルオレンジワインは、日常の食卓にも取り入れやすいワインです。

オレンジワインの楽しみ方
まず意識したいのが温度帯で、冷やしすぎず、やや低めの室温に近い状態のほうが香りや質感を感じやすい場合があります。
冷蔵庫から出して少し時間を置く程度を目安にするとよいでしょう。

グラス選びに厳密な決まりはありませんが、香りを楽しみたい場合は、白ワイン用のグラスややや口の広いタイプが向いています。
果皮由来のニュアンスが立ち上がりやすく、ワインの表情を捉えやすくなります。

オレンジワインと料理の合わせ方
野菜を使った前菜やハーブを効かせた料理、軽くスパイスを使った一皿とも合わせやすい傾向があります。
また、和食であれば、出汁を使った料理や焼き魚、発酵食品を使ったメニューとも相性の良さを見せることがあります。
決まった組み合わせにとらわれず、その日の食事に合わせて試してみることが、楽しみ方を広げる近道といえるでしょう。

まとめ:ナチュラルオレンジワインは味わいの幅を知るきっかけ

ナチュラルオレンジワインは、白ワインや赤ワインとは異なる視点からワインの世界を広げてくれる存在です。

果皮とともに発酵させるという造り方から生まれる香りや質感は、生産者や土地、醸造の考え方によってさまざまな表情を見せます。


今回ご紹介したように、ナチュラルワインの文脈で造られるオレンジワインには、多様なスタイルがあり、どれかひとつが正解というわけではありません。

だからこそ、自分の好みや食事のシーンに合わせて選ぶ楽しさがあります。


Vin X Cellar(ヴァンクロス・セラー)では、そうした違いを感じ取れるナチュラルオレンジワインを取りそろえています。

まずは気になる1本から、無理のないペースで取り入れてみてはいかがでしょうか。

ナチュラルワインとオレンジワインの魅力に触れることで、日々のワイン選びがより自由で豊かなものになるでしょう。


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